ふすまパンを作ると膨らまないよ…ラカントやふすま粉を使うとダメなのかな?
そんなお悩みを解決します。
この記事では、
- ふすまパン(低糖質パン)が膨らまない理由
- 低糖質パンを膨らませる方法
- 甘味料の有無でパンの膨らみを検証
をパンの実験もふくめて解説します。
私は血糖値が上がりやすいので糖質制限をしていますが、ずっと糖質を我慢するのは難しいと感じます。
「みんなと同じようにパンが食べたい!糖質が低いパンを作りたい!」そんな人へ、この記事をお届けします。
記事を読み終えると、低糖質かつ柔らかく膨らんだふすまパンが作れます。
結論は、発酵時間を少し長めにするとふすまパンは膨らみます。
ポイントは、富澤商店の「ふすまパンミックス」を使うと失敗なくパンが膨らみます。低糖質なミックス粉で強力粉より糖質が84%もカットされています。
ふすまパンが膨らまない理由
ふすまパンなどの低糖質パンがなぜ膨らまないのか…その理由は2つあります。
- 酵母の栄養になる糖分が足りない
- グルテンが足りない
パンを膨らませるためには、糖分とグルテンが不可欠です。
粉や甘味料が酵母(イースト)の栄養にならないと、パンは十分に膨らむことができません。
グルテンはパンの気泡が大きくなるために必要です。
酵母の栄養になる糖分が少ない
パンが膨らむのは、酵母が糖分を栄養にして発酵し、ガスを発生させて生地が膨らみます。
この糖分は、パンに使われる粉や甘味料から摂取されます。
低糖質パンには糖質の少ないふすま粉や大豆粉、おからパウダー、アーモンドパウダーなどがよく使われます。
また甘味料にラカントなどを使うと、砂糖とは違い酵母の栄養源にならず酵母が働きません。
グルテン不足
グルテンも不足するとパンの膨らみは悪くなります。
グルテンは弾力や粘着があり、酵母が作った炭酸ガスを風船のような膜で閉じ込めてパンを膨らませます。
グルテンは小麦などの穀物から作られるタンパク質の一種です。水を混ぜて練るとゴムのような繊維質の網目になります。
グルテンがないと気泡を抱え込めなくて生地が膨らまないんだ
小麦粉を減らすとグルテンの量も減ります。かわりの低糖質な粉はグルテンを含まないのでパンは膨らみにくくなります。
そのため低糖質パンにはグルテン粉を入れる必要があります。
砂糖がなくても膨らむ
粉の配合に気をつければ、砂糖なしでもラカントを使っても、粉の糖分でパンは膨らみます。
膨らむ条件は、
- 酵母の栄養源の糖分がある
- グルテン量が十分にある
以上の2つです。
パンが膨らむには酵母の栄養になる糖分と気泡を膜で包み膨らむグルテンが必要です。
でもパンの糖質はなるべく抑えたい!糖分は最低限にしたいよ
それならパン専用のミックス粉を使うと簡単にふすまパンが作れます。すでに糖質を抑えた粉の配合で安心です。
ミックス粉なら富澤商店のふすまパンミックスがおすすめ。低糖質だし失敗しないよ。
富澤商店の「ふすまパンミックス」は、私も使っていますが自分で粉を配合するより膨らみますし手軽に使えます。
おもな成分は「小麦たんぱく」と「小麦ふすま」です。
小麦たんぱくはグルテンのことです。
小麦ふすまは小麦の外側の皮(表皮)のことで、小麦ブランとも言われます。
ふすま粉で作られたパンは、ふすまパンとかブランパンと呼ばれていますね。
小麦ふすまは食物繊維、一部のビタミンやミネラルが豊富です。
もし自分で配合するなら、粉を買いそろえ粉のクセを考えて配合する必要があります。
大豆粉だと特有の臭みやエグみがあるし、失活処理とか面倒
どの粉をどれくらい入れるのか、ちょうどいい割合を見つけるまで大変です。
時間も手間も最小限にしたい人は、粉がすでに調合されたミックス粉を使うのが確実です。
他の粉を配合するときと値段はあまり変わりませんし1袋買えばいいので便利です。
砂糖はなくてもパンは膨らみますが、砂糖を入れた方が膨らみは良いです。
ラカントよりも膨らみますし食感がフワフワになります。
その理由は砂糖が持つ特性のおかげです。次の章で解説します。
砂糖を使うメリット
パンに砂糖を入れるのは単に甘くするだけではなく、ほかにも目的があります。
- 酵母の働きが活発になり良く膨らむ
- 吸水力や保水力でふんわり柔らか
- 膨らむ時間が早い
- 焼き色がつく(メイラード反応)
砂糖の糖分は酵母の栄養になり、ガスが作られパンが膨らみます。
また砂糖は水分を保持する力が強いので、生地が柔らかくなり膨らみもよくなります。
砂糖はショ糖という糖で酵母の栄養源になるのが早いです。その分パンも早く発酵します。
それに比べると、小麦粉などのデンプンは砂糖よりも酵母の栄養になるのに時間がかかります。そのため発酵時間も長めに必要です。
砂糖を使わずに粉だけでパンを作るときは、発酵時間を長めにすると膨らみやすいです。
フランスパンなどのハード系のパンは甘味料を使いませんが、しっかり発酵管理をしてパンを膨らませています。
パンの発酵時間は膨らみ具合にあわせて決めるのが大切なのね!
パンに茶色い焼き色がつくのは、糖とアミノ酸が加熱によってメイラード反応がおきているからです。香ばしい風味もでます。
甘味料の有無でふすまパンの膨らみを検証
甘味料の有り無しで、ふすまパンの膨らみ具合を検証してみました。
- 砂糖入り
- ラカント入り
- 甘味料なし
甘味料以外は材料はすべて同じだよ
粉は富沢商店の「ふすまパンミックス」を使用しています。
各①~③の共通の材料です↓
- ふすまパンミックス 50g
- ドライイースト 1.5g
- 無塩バター 10g
- 水 60ml
- 塩 0.5g
以上の材料に、①は砂糖を5g、②はラカントを5gを入れています。
塩は粉に対して1%=0.5g使用。通常のパンには1〜2%の塩を入れますが、2%=1g入れると少し塩辛かったです。
塩は味の引き立て役だけでなく、グルテンを引き締め生地がダレないようします。ブヨッとした感じではなくハリのある膨らみになります。
生地をこねる時間は約3分。
強力粉のパンよりも、すぐに生地がまとまるりこねる時間は短いです。
グルテンがしっかり配合されているため生地に強い弾力性があります。約1〜2分こねるとゴムボールのような触感になります。
強力粉の生地はしっとりしていて触感が違います。
発酵は2回で1次発酵も2時発酵も1時間づつです。
材料は簡単に作れるようシンプルです。卵や牛乳はあっても無くてもあまり変わらなかったです。
ふすま粉には少し雑味があるので、やわらげるためにバターを入れています。またバターは生地をなめらかに伸びやすくします。
検証結果をざっくり説明するね!
1.生地をこねた直後の発酵前のパン↓まだ全て同じ大きさです。向かって左から①砂糖入り、真ん中が②ラカント入り、③甘味料なしです。
2.1次発酵後のパン↓①砂糖入りが約1.5~2倍ほど大きくなりました。②と③は同じくらい。
3.2次発酵前のパン↓成形して各種2個づつ。①砂糖入りが1番膨らんでます。
4.2次発酵後のパン↓2次発酵で大きさにだいぶ差がつきました。①が1番膨らみました。発酵前より①は約3倍、②と③は約2倍の大きさになりました。
5.焼き上がったパン↓各パンは半分にカット。①砂糖入りだけ焼き目がつきました。
①砂糖入りが1番大きく膨らみ、発酵も1番早く進みました。砂糖が酵母の役に立っているのがわかります。①だけ焼き色が付きました。②と③に発酵時間をあわせると少し過発酵になるようです。
②と③の膨らみ具合はほぼ一緒でラカントの有無は関係なしでした。酵母の栄養になるのは粉だけなので膨らみ具合をみて発酵は長めにするといいと思います。
①~③は2~3倍くらい膨らみました。でも強力粉で作るパンよりは膨らみは弱いです。粉がふすま粉なので糖分が少ないためです。
すべて食感は柔らかい。ただ②と③は少しもちっとした弾力があります。翌日もパサつかずおいしく食べられました。
つぎは各①~③の結果の詳細だよ!
1.砂糖入り
- 膨らみも発酵も1番早かった
- 2と3よりふわふわ感あり
- 少し甘みを感じる程度
- 唯一表面に香ばしい焼き色(メイラード反応)がついた
- 少し発酵し過ぎたかも
2.ラカント入り
- 砂糖よりも膨らみは小さめ
- パンは柔らかく少し弾力あり
- 甘さはほんのり甘い程度
- 焼き色はつかないが粉がうす茶色なので焼き後も茶色
3.甘味料なし
- 2と膨らみはほぼ同じ
- 2よりも少し弾力がある
- 甘さがなくても気にならない
- 粉が茶色なので焼いた後もこげ目はないが茶色
まとめ
低糖質パンの代表とも言える「ふすまパン」が膨らまない原因と膨らませる方法について解説しました。
甘味料に砂糖を使わずラカントを使うと、さらにパンが膨らみづらくなりますが、粉の配合と発酵時間を長めにすれば柔らかさもあり膨らみます。
低糖質パンを作ればみんなと同じくパンが食べられる!糖質制限を続けるモチベーションも上がるね!
粉は種類と割合が難しいので、富澤商店の「ふすまパンミックス」を使うと失敗せずに膨らみます。私も使っています↓
パンにラカントを使うならラカントホワイトがおすすめ。白色で味にクセがなくお菓子作りや料理に使えて万能です↓
ラカントを使ったケーキを膨らませる方法はこちらです↓
>>【ラカントでお菓子作り】ケーキが膨らまない~3つの解決法
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